不妊治療の知識

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精子の旅

精子のつくりと卵管への旅

精子のつくり

精子は、遺伝子を積み込んだ頭部、運動のエネルギーを生み出すエンジンに相当する中間部、精子の全身運動をになう鞭毛部からできています。
精子の先端には、卵子の殻である透明体を溶かす酵素を含んだアクロゾームという袋があります。

精子の産生

精子の旅は、精巣(睾丸)で始まります。精巣では、絶えず新しい精子が作られています。精巣の中で72日間育まれ、見かけ上は一人前になった精子は、精巣上体に蓄えられて出番を待ちます。この精巣上体で約2週間出番を待っている間に、精子は成熟して動き始めます。このように、精巣で成長が始まってから射精されるまでは約3ヶ月間経っていることになります。
これは、過去3ヶ月間の体調が、精子の状態に影響を与える可能性があることを意味しています。精巣上体には受精能を獲得した精子がたっぷり蓄えられており、立て続けに射精することができるようになっています。

精子の卵管への旅

射精された精子は、いきなり膣の中の厳しい環境に直面します。膣の中にはデーデルライン桿菌がたくさん住んでいます。この菌は、ブドウ糖を乳酸に変える働きを持っており、この乳酸のたまった膣の中は酸性になっています。
ところが精子は酸にとっても弱いので、ほとんどの精子がばたばたと倒れていきます。ごく一部の運の良い精子だけが、子宮の入り口から垂れ下がっている頚管粘液に潜り込んで生き延びることになるわけです。
この時、子宮全体がスポイトの様に収縮して精子を吸い上げるのではないかとも考えられています。この頚管粘液は、精子の貯蔵庫の役目を果たします。一定期間精子を蓄えておくことによって、精子を持続的に供給する役目を担っています。
射精直後に頚管粘液に取り込まれた精子は、その後3日間にわたり少しずつ受精の場である卵管に向けて旅立っていくのです。
精子は、その鞭毛を活発に活動させて直進運動をします。何億と膣内に射精される精子のうち、実際に卵子と巡り会うことができるのは、せいぜい数十から数百と考えられています。

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